貴金属店からネックレスなど約290万円相当の商品を盗んだとして、警視庁上野署は窃盗の疑いで、長野県佐久市中小田切、無職、油井一之容疑者(39)を逮捕した。同署によると、油井容疑者は「借金の返済に迫られ、追い詰められてやった。前日に下見のために店に行った」と容疑を認めている。
逮捕容疑は1月9日午後6時55分ごろ、東京都台東区上野の貴金属店「特撰すずき」で、品定めを装いながら、ショーケースの上に置かれていたネックレスなど4点(290万円相当)を手に取ったまま逃げ出したとしている。
同署によると、油井容疑者は店近くに止めていた車で逃走。車のナンバーの一部が目撃されていたことなどから、同署は油井容疑者を特定した。
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逮捕容疑は1月9日午後6時55分ごろ、東京都台東区上野の貴金属店「特撰すずき」で、品定めを装いながら、ショーケースの上に置かれていたネックレスなど4点(290万円相当)を手に取ったまま逃げ出したとしている。
同署によると、油井容疑者は店近くに止めていた車で逃走。車のナンバーの一部が目撃されていたことなどから、同署は油井容疑者を特定した。
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| 2010-02-23 10:41
千葉県市原市は16日から、市内産生乳100%のバニラアイス「ボアロじぇらーと」を販売する。緊急雇用対策として酪農家組合に業務委託し、市内の失業者3人を雇ってJA集乳所の一角で製造する。
以前はパチンコ店で働いていたという景山瞳さん(21)は、求人広告を見て転職した。「作業は楽しいし、牛はかわいい」。新設された加工所で毎日、搾りたての生乳15リットルからアイス150個を生産する。
脂肪分を抑え、濃厚かつさっぱりした後味が特長。道の駅など市内3カ所で1個280円で販売する。雇用対策に加え、酪農家の経営改善を図り、地産地消も目指す「一石三鳥」を狙う。【斎藤有香】
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・ 「政治とカネ」で説明促す=首相、小沢氏に電話(時事通信)
・ 【党首討論】実母へのカネ無心疑惑「全くの作り話だ」と首相が改めて反論(産経新聞)
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| 2010-02-22 12:36
厚生労働省は17日、インフルエンザが原因で13日までの1週間、休校や学級閉鎖となった保育園や幼稚園、小中高校などが3週連続で減少したと発表した。
同省によると、休校や学級閉鎖を実施したのは626施設で、前週と比べ約37%減となった。ほとんどが新型インフルエンザとみられるが、近畿地方の一部で季節性B型インフルエンザのウイルスも検出されている。
一方、16日までの1週間の入院患者は71人(速報値)だった。
【関連ニュース】
・ 【特集】新型インフルエンザ
・ 〔写真特集〕新型インフルエンザ
・ 開封後1週間のワクチン接種=新型インフル、子供8人に
・ インフル脳症、285人届け出=例年の5〜8倍
・ HIV感染・発症者、7年ぶり減少=検査低調、新型インフル影響か
・ 京都で観光バスと乗用車衝突、18人けが(読売新聞)
・ 自殺社員の鬱病、日通に賠償命令(産経新聞)
・ <千葉・浦安市>サッカーの宮澤ミシェルさんを市教育委員に(毎日新聞)
・ 吉村参院議員が国民新入り=地元・福岡で表明(時事通信)
・ 北海道教職員組合を捜索=民主・小林議員に選挙資金−規正法違反容疑・札幌地検(時事通信)
同省によると、休校や学級閉鎖を実施したのは626施設で、前週と比べ約37%減となった。ほとんどが新型インフルエンザとみられるが、近畿地方の一部で季節性B型インフルエンザのウイルスも検出されている。
一方、16日までの1週間の入院患者は71人(速報値)だった。
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| 2010-02-20 22:52
■「違うときは…」名所から困惑も
気象庁が桜の開花予想の発表を取りやめたことで、民間気象事業者の独自予想に注目が集まっている。今年は全国を対象に1社が新たに参入。しかし、同じ地点でも事業者によって予想日が異なることも多く、花見の名所からは「違いをどうとらえれば…」と困惑する声も聞かれる。(草下健夫)
≪気温などを頼りに≫
桜の開花は気温が鍵を握る。春先に暖かくても秋から冬にかけての冷え込みが足りないと開花が遅れる、といった現象が知られている。気象庁や民間事業者は、過去の開花日や気温の推移、予想などを独自の計算式に当てはめて開花予想を打ち出してきた。
日本気象協会(東京都豊島区)は平成19年、予想をスタート。気温の推移に重点を置いた計算式を使うほか、気象庁の標本木や協力を得た公園などの桜の状態を加味して予想を立てている。「今年は式を改良し、開花直前の気温をさらに重視して精度を高めた」と担当者は胸を張る。
計算式に加え、一般からの情報を生かすのがウェザーニューズ(港区)だ。公募した「桜モニター」が近所の身近な桜の木を決め、花芽の成長過程を携帯電話で撮影し、同社に送信。同社はそれらをもとに予想や見ごろ情報をまとめる。今年7年目で、「実況情報がなければ予想の精度は低い」(担当者)と自信をみせる。
新たに参入したのはウェザーマップ(港区)。「農業関連の業務が増えており、生物と気象の関連をもっと研究しようと始めた」と担当者。気象庁の予想終了と重なったのは偶然という。独自の気温予想から約1万通りのシミュレーションをし、その平均を開花予想日とする。「開花確率」を合わせて公表し、信頼性の向上を図る。
≪「最新の情報を」≫
第1回の予想は、ウェザーマップ(東北・北海道のぞく)と日本気象協会が発表済みだ。甲府3月25日、名古屋26日など同じ日の予想が11地点。一方、福岡は日本気象協会が3月19日、ウェザーマップが23日と予想。大分や佐賀でもそれぞれ20日、24日とし、4日もの開きが生じた。
福岡では20〜22日の3連休を挟むだけに、県内有数の見どころ、県営西公園(福岡市中央区)の担当者は「開花日の情報は露店出店の扱いや車両規制などに影響する。今後も予想の違いが大きいままだと、見ごろの問い合わせなどの対応に困りそう」と、ちょっと困惑気味だ。
予想日の違いは従来も珍しくなかった。日本気象協会は「ノウハウに自信を持っているが、今後の気温によっても変化する。最新の予想を見てほしい」と説明。ウェザーマップは「気温の推移や予想をどう反映させるかで、事業者間で差が出ているのでは。今後の気象条件に不確定要素が大きいためでもありそうだ」との見解を示す。
次回の予想発表は、日本気象協会が2月17日、ウェザーマップが15日。ウェザーニューズは15日に「開花傾向」を、3月1日に第1回開花予想をそれぞれ予定している。
■温暖化で「開花なし」の恐れ
100年後には花見が消滅か−。こんなショッキングな試算をウェザーニューズがまとめた。昨年5月、過去6年間の観測データや「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の気温予想をもとに、3パターンの気温変化シナリオで桜の開花を予想した。その結果、化石燃料を重視して日本の平均気温が4〜7度上昇すると、100年後には太平洋側で桜が咲かない恐れがあることが分かった。八丈島で2044年、東京で2109年に咲かなくなるほか、咲く地域でも開花がかなり早くなるという。
【関連記事】
・ 気象協会も早咲き予想 桜前線、3月19日から北上
・ 桜前線、平年より早めか 高温を予想、気象会社
・ 気象庁の「桜の開花予想」終了 「あとは民間事業者で」
・ 北の大地に本格的な春 札幌でソメイヨシノ開花
・ 北海道の桜開花予想、前倒しに 気象台が2度目発表
・ 【党首討論】小沢氏らの証人喚問を要求、自民・谷垣氏(産経新聞)
・ 子ども手当は無駄削減で=行政刷新相(時事通信)
・ <名古屋ひき逃げ>危険運転致死容疑で同乗の2人再逮捕(毎日新聞)
・ <北野誠さん>処分解除 20日に興行出演(毎日新聞)
・ 鳩山首相、石川議員離党は「熟慮重ねた重い結論だ」(産経新聞)
気象庁が桜の開花予想の発表を取りやめたことで、民間気象事業者の独自予想に注目が集まっている。今年は全国を対象に1社が新たに参入。しかし、同じ地点でも事業者によって予想日が異なることも多く、花見の名所からは「違いをどうとらえれば…」と困惑する声も聞かれる。(草下健夫)
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日本気象協会(東京都豊島区)は平成19年、予想をスタート。気温の推移に重点を置いた計算式を使うほか、気象庁の標本木や協力を得た公園などの桜の状態を加味して予想を立てている。「今年は式を改良し、開花直前の気温をさらに重視して精度を高めた」と担当者は胸を張る。
計算式に加え、一般からの情報を生かすのがウェザーニューズ(港区)だ。公募した「桜モニター」が近所の身近な桜の木を決め、花芽の成長過程を携帯電話で撮影し、同社に送信。同社はそれらをもとに予想や見ごろ情報をまとめる。今年7年目で、「実況情報がなければ予想の精度は低い」(担当者)と自信をみせる。
新たに参入したのはウェザーマップ(港区)。「農業関連の業務が増えており、生物と気象の関連をもっと研究しようと始めた」と担当者。気象庁の予想終了と重なったのは偶然という。独自の気温予想から約1万通りのシミュレーションをし、その平均を開花予想日とする。「開花確率」を合わせて公表し、信頼性の向上を図る。
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予想日の違いは従来も珍しくなかった。日本気象協会は「ノウハウに自信を持っているが、今後の気温によっても変化する。最新の予想を見てほしい」と説明。ウェザーマップは「気温の推移や予想をどう反映させるかで、事業者間で差が出ているのでは。今後の気象条件に不確定要素が大きいためでもありそうだ」との見解を示す。
次回の予想発表は、日本気象協会が2月17日、ウェザーマップが15日。ウェザーニューズは15日に「開花傾向」を、3月1日に第1回開花予想をそれぞれ予定している。
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100年後には花見が消滅か−。こんなショッキングな試算をウェザーニューズがまとめた。昨年5月、過去6年間の観測データや「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の気温予想をもとに、3パターンの気温変化シナリオで桜の開花を予想した。その結果、化石燃料を重視して日本の平均気温が4〜7度上昇すると、100年後には太平洋側で桜が咲かない恐れがあることが分かった。八丈島で2044年、東京で2109年に咲かなくなるほか、咲く地域でも開花がかなり早くなるという。
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| 2010-02-19 21:54
経営不振に陥り、存続の危機に直面していた長崎県佐世保市の大型リゾート施設「ハウステンボス」(HTB)に対し、旅行業大手エイチ・アイ・エス(HIS、東京都新宿区)が経営支援することが決まった。HTBの破産・閉園の可能性はひとまず消えたが、HISの支援決定は「3年後も赤字なら撤退できる」など「逃げ道」付き。支援企業になったとはいえ早期に手を引くこともあり得るという不安定な体制で、HTBの経営不安が再燃する恐れもある。
HISが支援する条件として、佐世保市は固定資産税・都市計画税に見合う支援交付金約9億円を10年間交付するという手厚い優遇策を実施。HTB内の一部の排水処理や道路も公有化し、HISの負担軽減に努める。
■黒字化できない場合「撤退あり得る」の条件付き
また、HTBの親会社、野村プリンシパル・ファイナンス(PF)が全額減資した後、HISが20億円、九州電力やJR九州など福岡市の主要企業4社が計10億円を出資し、官民挙げてHISを支える。
HTBの支援企業探しは難航を極めた。そもそもは野村PFが業績改善しないHTBに見切りをつけ、撤退する方針を決めたことが始まり。野村PFは支援企業を求め、複数社と交渉したが、いずれも2009年10月までに失敗。「やる気を失った」(関係者)という野村PFに代わり、焦った佐世保市が独自に福岡経済界やHISにそれぞれ支援を要請。しかし経営リスクは高く、福岡経済界は「株主に説明できない」などとして支援を見送った。
HISは当初、積極的にやる気を見せていたが、資産査定の結果、HTBのホテルなどが予想以上に老朽化しており、修繕費が支援の目安となる100億円を大きく上回る見通しと判明すると、急速に熱がさめた。1月後半には「支援断念」の方針を固め、支援企業が見つからないHTBは破産手続きに移行する可能性が高まっていた。
そのHISの判断をくつがえしたのが「撤退条件」だ。佐世保市やHTB側は、施設修繕費が予想以上に膨らんだ場合や3年間経営しても黒字化できない場合は「撤退もあり得る」との条件を容認、これでリスク回避が実現し、HISは支援に乗り出す決意をした。
■1992年の開業以来、一度も黒字化したことがない
結局、HISの支援決定は、HTBの破産・閉園を当面避けるためだけの暫定的な対応のようにしか見えない。HISは将来、HTBに東洋一のアウトレットモールを建設し、中国などから観光客を呼び込むとの構想を示したが、実現の見通しは遠い先の話だ。HTBは92年の開業以来、一度も黒字化したことがなく、まずは業績改善の地道な対策が必要だが、激減する来園者を呼び戻す秘策は見当たらない。
HISの沢田秀雄会長は2010年2月12日の会見で、「撤退は最悪の場合であり、全力でやらせていただく」と強調した。しかしこのままHTBが赤字から抜け出せなければ、HISは数年後、実際に「撤退条件」をかざして身を引くこともある。そうなれば公費である支援交付金は無駄に捨てられることになる。HISの支援決定は、HISだけでなく、佐世保市など地元の重い責任も伴っている。
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そのHISの判断をくつがえしたのが「撤退条件」だ。佐世保市やHTB側は、施設修繕費が予想以上に膨らんだ場合や3年間経営しても黒字化できない場合は「撤退もあり得る」との条件を容認、これでリスク回避が実現し、HISは支援に乗り出す決意をした。
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| 2010-02-18 20:12
スズキ(本社・浜松市)は12日、同社が販売した補修用部品などに、労働安全衛生法で禁じられたアスベスト(石綿)が含まれていたと公表した。回収し、石綿なしの部品に交換する。通常の使用では石綿が飛散する恐れはないという。
同社によると、対象は補修用のガスケット(石綿含有量15.2%)18個と、同部品を使った四輪バギー車(LT80)10台。台湾の会社が製造した部品を輸入、販売した。
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| 2010-02-17 21:07
□1月31日、埼玉県川越市・「根っこの家」)
■毎日が“明けましておめでとう”
案内状には「1月最後の日曜日、一番遅い新年会で、一番確かな決意を促す、お互いを応援しあう新春パーティーを」とあった。この呼びかけに、会場には全国から100人を超す会員らが集まった。
日本が敗戦から立ち上がり、復興が進む昭和28年。集団就職などで地方から上京した若者たちに交流の場を提供しようと、加藤日出男会長(80)が「根っこ運動」を創始した。金の卵と持てはやされて高度成長を支える半面、若くして故郷を離れた寂寥(せきりょう)感にかられる日々…。賛同の輪は全国に広がり、東京オリンピックが開かれた39年には「若い根っこの会」は会員約3万2千人にふくらんだ。今も中高年を中心に世代間交流の場として約3500人が活動を続けている。
「『美しい花を見て根っこを思う人は少ない』。会長の言葉に、会のすべてが言い尽くされる。この精神こそ日本社会に伝えなければならない」と専務理事の福田貫一さん(70)。根っこの会の交流に歌は欠かせず、パーティーでは全員で「ふるさと」など3曲を合唱。さらにバイオリン歌手、心奏(らら)さんがミニステージを繰り広げた。
加藤会長は「ヘミングウェーの小説のように『日はまた昇る』。元日に始めた日記をもうやめた人もいるかもしれないが、毎日夜が明け、『明けましておめでとう』なので、もう一度きょうから頑張ろう」と激励。話題は人生訓から財政難を乗り切った会員の協力への感謝、国政へ、時に涙を交えながら“加藤節”を披露した。
秋田県から集団就職で上京、39年に入会した菅原宏さん(64)=埼玉県川島町=は「道を踏み外しそうになったとき、会長の話を聞いて号泣した。みんなにお返ししたい」と往時を思い返していた。(石井豊)
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・ 小糸、旅客機座席の強度偽装…世界の千機に影響(読売新聞)
・ <架空請求>ご注意 経産省名乗り被害者に(毎日新聞)
・ 【新・民主党解剖】第3部 沈黙の帝国(下)みんな「小沢」に右往左往(産経新聞)
■毎日が“明けましておめでとう”
案内状には「1月最後の日曜日、一番遅い新年会で、一番確かな決意を促す、お互いを応援しあう新春パーティーを」とあった。この呼びかけに、会場には全国から100人を超す会員らが集まった。
日本が敗戦から立ち上がり、復興が進む昭和28年。集団就職などで地方から上京した若者たちに交流の場を提供しようと、加藤日出男会長(80)が「根っこ運動」を創始した。金の卵と持てはやされて高度成長を支える半面、若くして故郷を離れた寂寥(せきりょう)感にかられる日々…。賛同の輪は全国に広がり、東京オリンピックが開かれた39年には「若い根っこの会」は会員約3万2千人にふくらんだ。今も中高年を中心に世代間交流の場として約3500人が活動を続けている。
「『美しい花を見て根っこを思う人は少ない』。会長の言葉に、会のすべてが言い尽くされる。この精神こそ日本社会に伝えなければならない」と専務理事の福田貫一さん(70)。根っこの会の交流に歌は欠かせず、パーティーでは全員で「ふるさと」など3曲を合唱。さらにバイオリン歌手、心奏(らら)さんがミニステージを繰り広げた。
加藤会長は「ヘミングウェーの小説のように『日はまた昇る』。元日に始めた日記をもうやめた人もいるかもしれないが、毎日夜が明け、『明けましておめでとう』なので、もう一度きょうから頑張ろう」と激励。話題は人生訓から財政難を乗り切った会員の協力への感謝、国政へ、時に涙を交えながら“加藤節”を披露した。
秋田県から集団就職で上京、39年に入会した菅原宏さん(64)=埼玉県川島町=は「道を踏み外しそうになったとき、会長の話を聞いて号泣した。みんなにお返ししたい」と往時を思い返していた。(石井豊)
・ 「自分もたたかれ育った」=小1男児暴行死で父親−警視庁(時事通信)
・ <土地購入事件>石川被告「議員で頑張る」 地元道議に電話(毎日新聞)
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by hkbstxsv0e
| 2010-02-16 21:31
【衝撃事件の核心】
無登録で出資を募ったとして、今月3日、投資顧問会社「サンラ・ワールド」(東京都中央区)が金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで警視庁の家宅捜索を受けた。カナダ企業の未公開株、パラオの国際信託銀行、ハワイのコーヒー農園…。さまざまな名目で約200億円を集めたとされるサンラ社。出資者の多くは、「時事評論家」の肩書で活躍するサンラ社の元役員、増田俊男氏(71)の持論に魅せられた“信者”でもあった。だが、破綻(はたん)状態に陥った事業は少なくなく、ついに司直の手が及ぶ事態に至った。「怪しげな出資話」をめぐる事件は、なぜ幾度も繰り返されるのか−。(滝口亜希)
■「NYで隣室に王様が」 熱弁にどよめきと拍手
「ニューヨークのど真ん中にビルがあるんですが、ここに住むということは世界で有数の金持ちというステータスなんです」
平成16年11月、都内の会場に集まった数百人の聴衆を前に、増田氏は笑顔で語りかけていた。話題に挙げたのは、不動産王のドナルド・トランプ氏が5番街に建てた高層複合ビル「トランプ・タワー」だ。
「私の関係する会社もここに事務所があるんですが、先日泊めてもらったら、隣に住んでいたのは、なんとブルネイの王様でした!」
増田氏がこう明かすと、会場にはどよめきが広がった。さらに、増田氏は続けた。
「このビルを作ったトランプさんが言うには、次にもうかるのは(ハワイの)ホノルルだと言うんです」
この日開かれていたのは、サンラ社の会員制投資クラブ「サンラ・インベストメント・クラブ(SIC)」の定例会だ。ハワイのコーヒー農園開発プロジェクトの説明では、責任者という外国人男性とともに増田氏も登壇。ハワイへの投資可能性を説明するとともに、農園地区に建設中のモデルハウスについて「遅くとも来年の10月までに完売します。そうすれば、みなさんの今までの投資総額は、すべて元がとれます」などと熱弁をふるうと、万雷の拍手が送られた。
しかし、警視庁の捜査関係者などによれば、この開発プロジェクトは現在、ほぼ破綻状態という。
■「四十七士の末裔」で「全権大使」 米元大統領ともツーショット
サンラ社は主にSICの会員を対象に、海外プロジェクトなどへの出資を募っていた。出資者側の代理人によれば、SICの会員数は14年時点で約800人とされ、最盛期には1千人を超える会員がいたとみられる。1人で約2億円を出資した会員もいるという。
サンラ社は、投資コンサルタント業や出版業として8年に設立された。当初、増田氏は知人女性とともにサンラ社の代表取締役を務めていたが、翌9年に退任。現在は、知人女性のみが代表取締役となっており、サンラ社はこれまでの産経新聞の取材に、「増田氏はサンラ・ワールドの人間ではない」としている。
しかし、会員の多くは増田氏が配信するメールマガジンや著書、講演会などを通じてSICを紹介されている上、サンラ社が開催するSICの定例会には増田氏も毎回登場。会員からは「先生」「会長」と呼ばれ、SICが扱う投資商品についての相談にも乗っていた。
こうしたことから警視庁は、増田氏がサンラ社の実質的経営者であり、広告塔でもあったとみている。
では、多くの会員から熱烈な支持を受ける増田氏とはどんな人物なのか。
公式ホームページ(HP)などによると、増田氏は昭和13年生まれ。大学卒業後に広告代理店へ入社するが、2年後に退社。その後、49年に単身渡米し、61年にはハワイに移住。平成7年に帰国し、「時事評論家」「国際金融スペシャリスト」などの肩書で、多数の講演を行う傍ら、20冊以上に及ぶ著書を出版している。
HPや会員向けの配布資料には、経歴として「四十七士・早水藤左衛門の末裔(まつえい)」「ハワイ王国の全権大使」「パラオの国会アドバイザー」などの文字も並ぶ。
増田氏の個人講演会やSICの定例会では、ビル・クリントン米元大統領や、妻のヒラリー・クリントン国務長官などと増田氏のツーショット写真をスライドで上映。サンラ社が発行し、増田氏が編集主幹を務めていた月刊誌「力の意志」には、国会議員や有名アナリストと撮影した写真を掲載し、著名人との交友関係もPRしていた。
約7600万円を出資した横浜市の男性会社役員(68)は、「先生は多方面に影響力のあるすごい人なんだと思った」と振り返る。
■“破綻”事業続々 入金先はペーパーカンパニー
だが、派手な宣伝とは裏腹に、「すでに破綻状態となったプロジェクトも多い」と話すのは、出資者側の代理人だ。
「第2のマイクロソフトになる」
「間もなく上場するので、株価が40倍になる」
サンラ社は、カナダのIT企業の未公開株についてこう勧誘し、平成12〜19年にかけて、約4700万ドル(当時のレートで約50億円)の出資を集めたとされる。しかし、IT企業は現在も上場しておらず、「配当金が滞っている」という訴えが相次いでいるという。今回、警視庁が家宅捜索した容疑は、この件に関するものだ。
一方、増田氏は12年5月にパラオ共和国内に自身を会長とする「サンラ国際信託銀行」を設立。サンラ社を通じて、SICの会員に「金利10%以上」「元本保証」などとうたって定期預金などを勧誘していた。パラオ政府は17年1月に銀行の営業許可を取り消したが、サンラ社から会員に説明はなく、預金が回収できない出資者も多いという。
出資手続きへの疑問の声もある。
首都圏在住の女性は、「近々上場する」というサンラ社の説明を信じてIT企業の未公開株に数千万円を出資した。しかし、サンラ社から送られてきたのは、同社が入金先に指定した関連企業からの「預かり証」。IT企業が発行したという書類には、株券のコピーが添えられているだけだった。
女性の代理人は「関連企業の代表はサンラ社の女性社長で、会社自体がペーパーカンパニーに過ぎない」とし、「預かり証はIT企業が発行した書類ではないため、出資者が法的な権利を主張することは難しい。通常の出資では、こんな書類しか送ってこないということは考えられない」と憤る。
警視庁は、詐欺容疑での立件も視野に資金集めの全容解明を急いでいる。
■口閉ざす“増田信者” 全面的に信じて心酔
サンラ社をめぐっては、これまでに少なくとも約20人が民事訴訟を起こしているが、代理人は「1千人はいるはずの出資者のうち、ほとんどは黙ったまま。『今でも増田先生を信じている』という人は多い」と話す。
サンラ社を長年取材してきたフリージャーナリスト、津田哲也さんはこう指摘する。
「増田氏はこれまで、ほとんど会員への説明義務を果たしていない。にもかかわらず多くの会員が何も文句を言わないというのは、増田氏に心酔し、全面的に信じている“増田信者”だからだ」
なぜ、増田氏はこれほどの支持を集めるのか。津田さんは「増田氏はあいまいなことを言わずに、とにかく『(価値が)40倍になる』『自分には国際情勢が読める』と断言する。会員はそこに魅力を感じるのではないか」と分析する。
ある女性会員も、「肯定的な話しかしないのが心強く感じられた。今思えば、宗教にはまっていたようなもの」と振り返った。
一方で、消費者問題に詳しい中村新造弁護士は、「不況で放っておけば給料も財産も目減りする時代に、どこかでそれを取り返そうとする心理が働く。そのため、投資に手を出す人が増えているのではないか」と社会的背景が影響しているとの考えを示し、こう警告した。
「不況だからこそ、『ここだけの話』というような話が横行し、真偽が見分けづらくなっている。そもそも、もうけ話をわざわざ他人にする人なんていない。まずは疑ってかかり、出資する前に第三者に相談するべきだ」
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・ 不正入手の映画提供、ネットカフェ店長を逮捕(読売新聞)
・ 元次官宅襲撃公判、「死刑避けるべき」と最終弁論(読売新聞)
・ 偽装献金でも首相辞任は「求めない」66.6%(産経新聞)
・ 攻勢強める野党、まず地方で小沢氏批判を展開(読売新聞)
・ 宮城3人殺傷で18歳少年逮捕、少女は無事保護(読売新聞)
無登録で出資を募ったとして、今月3日、投資顧問会社「サンラ・ワールド」(東京都中央区)が金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで警視庁の家宅捜索を受けた。カナダ企業の未公開株、パラオの国際信託銀行、ハワイのコーヒー農園…。さまざまな名目で約200億円を集めたとされるサンラ社。出資者の多くは、「時事評論家」の肩書で活躍するサンラ社の元役員、増田俊男氏(71)の持論に魅せられた“信者”でもあった。だが、破綻(はたん)状態に陥った事業は少なくなく、ついに司直の手が及ぶ事態に至った。「怪しげな出資話」をめぐる事件は、なぜ幾度も繰り返されるのか−。(滝口亜希)
■「NYで隣室に王様が」 熱弁にどよめきと拍手
「ニューヨークのど真ん中にビルがあるんですが、ここに住むということは世界で有数の金持ちというステータスなんです」
平成16年11月、都内の会場に集まった数百人の聴衆を前に、増田氏は笑顔で語りかけていた。話題に挙げたのは、不動産王のドナルド・トランプ氏が5番街に建てた高層複合ビル「トランプ・タワー」だ。
「私の関係する会社もここに事務所があるんですが、先日泊めてもらったら、隣に住んでいたのは、なんとブルネイの王様でした!」
増田氏がこう明かすと、会場にはどよめきが広がった。さらに、増田氏は続けた。
「このビルを作ったトランプさんが言うには、次にもうかるのは(ハワイの)ホノルルだと言うんです」
この日開かれていたのは、サンラ社の会員制投資クラブ「サンラ・インベストメント・クラブ(SIC)」の定例会だ。ハワイのコーヒー農園開発プロジェクトの説明では、責任者という外国人男性とともに増田氏も登壇。ハワイへの投資可能性を説明するとともに、農園地区に建設中のモデルハウスについて「遅くとも来年の10月までに完売します。そうすれば、みなさんの今までの投資総額は、すべて元がとれます」などと熱弁をふるうと、万雷の拍手が送られた。
しかし、警視庁の捜査関係者などによれば、この開発プロジェクトは現在、ほぼ破綻状態という。
■「四十七士の末裔」で「全権大使」 米元大統領ともツーショット
サンラ社は主にSICの会員を対象に、海外プロジェクトなどへの出資を募っていた。出資者側の代理人によれば、SICの会員数は14年時点で約800人とされ、最盛期には1千人を超える会員がいたとみられる。1人で約2億円を出資した会員もいるという。
サンラ社は、投資コンサルタント業や出版業として8年に設立された。当初、増田氏は知人女性とともにサンラ社の代表取締役を務めていたが、翌9年に退任。現在は、知人女性のみが代表取締役となっており、サンラ社はこれまでの産経新聞の取材に、「増田氏はサンラ・ワールドの人間ではない」としている。
しかし、会員の多くは増田氏が配信するメールマガジンや著書、講演会などを通じてSICを紹介されている上、サンラ社が開催するSICの定例会には増田氏も毎回登場。会員からは「先生」「会長」と呼ばれ、SICが扱う投資商品についての相談にも乗っていた。
こうしたことから警視庁は、増田氏がサンラ社の実質的経営者であり、広告塔でもあったとみている。
では、多くの会員から熱烈な支持を受ける増田氏とはどんな人物なのか。
公式ホームページ(HP)などによると、増田氏は昭和13年生まれ。大学卒業後に広告代理店へ入社するが、2年後に退社。その後、49年に単身渡米し、61年にはハワイに移住。平成7年に帰国し、「時事評論家」「国際金融スペシャリスト」などの肩書で、多数の講演を行う傍ら、20冊以上に及ぶ著書を出版している。
HPや会員向けの配布資料には、経歴として「四十七士・早水藤左衛門の末裔(まつえい)」「ハワイ王国の全権大使」「パラオの国会アドバイザー」などの文字も並ぶ。
増田氏の個人講演会やSICの定例会では、ビル・クリントン米元大統領や、妻のヒラリー・クリントン国務長官などと増田氏のツーショット写真をスライドで上映。サンラ社が発行し、増田氏が編集主幹を務めていた月刊誌「力の意志」には、国会議員や有名アナリストと撮影した写真を掲載し、著名人との交友関係もPRしていた。
約7600万円を出資した横浜市の男性会社役員(68)は、「先生は多方面に影響力のあるすごい人なんだと思った」と振り返る。
■“破綻”事業続々 入金先はペーパーカンパニー
だが、派手な宣伝とは裏腹に、「すでに破綻状態となったプロジェクトも多い」と話すのは、出資者側の代理人だ。
「第2のマイクロソフトになる」
「間もなく上場するので、株価が40倍になる」
サンラ社は、カナダのIT企業の未公開株についてこう勧誘し、平成12〜19年にかけて、約4700万ドル(当時のレートで約50億円)の出資を集めたとされる。しかし、IT企業は現在も上場しておらず、「配当金が滞っている」という訴えが相次いでいるという。今回、警視庁が家宅捜索した容疑は、この件に関するものだ。
一方、増田氏は12年5月にパラオ共和国内に自身を会長とする「サンラ国際信託銀行」を設立。サンラ社を通じて、SICの会員に「金利10%以上」「元本保証」などとうたって定期預金などを勧誘していた。パラオ政府は17年1月に銀行の営業許可を取り消したが、サンラ社から会員に説明はなく、預金が回収できない出資者も多いという。
出資手続きへの疑問の声もある。
首都圏在住の女性は、「近々上場する」というサンラ社の説明を信じてIT企業の未公開株に数千万円を出資した。しかし、サンラ社から送られてきたのは、同社が入金先に指定した関連企業からの「預かり証」。IT企業が発行したという書類には、株券のコピーが添えられているだけだった。
女性の代理人は「関連企業の代表はサンラ社の女性社長で、会社自体がペーパーカンパニーに過ぎない」とし、「預かり証はIT企業が発行した書類ではないため、出資者が法的な権利を主張することは難しい。通常の出資では、こんな書類しか送ってこないということは考えられない」と憤る。
警視庁は、詐欺容疑での立件も視野に資金集めの全容解明を急いでいる。
■口閉ざす“増田信者” 全面的に信じて心酔
サンラ社をめぐっては、これまでに少なくとも約20人が民事訴訟を起こしているが、代理人は「1千人はいるはずの出資者のうち、ほとんどは黙ったまま。『今でも増田先生を信じている』という人は多い」と話す。
サンラ社を長年取材してきたフリージャーナリスト、津田哲也さんはこう指摘する。
「増田氏はこれまで、ほとんど会員への説明義務を果たしていない。にもかかわらず多くの会員が何も文句を言わないというのは、増田氏に心酔し、全面的に信じている“増田信者”だからだ」
なぜ、増田氏はこれほどの支持を集めるのか。津田さんは「増田氏はあいまいなことを言わずに、とにかく『(価値が)40倍になる』『自分には国際情勢が読める』と断言する。会員はそこに魅力を感じるのではないか」と分析する。
ある女性会員も、「肯定的な話しかしないのが心強く感じられた。今思えば、宗教にはまっていたようなもの」と振り返った。
一方で、消費者問題に詳しい中村新造弁護士は、「不況で放っておけば給料も財産も目減りする時代に、どこかでそれを取り返そうとする心理が働く。そのため、投資に手を出す人が増えているのではないか」と社会的背景が影響しているとの考えを示し、こう警告した。
「不況だからこそ、『ここだけの話』というような話が横行し、真偽が見分けづらくなっている。そもそも、もうけ話をわざわざ他人にする人なんていない。まずは疑ってかかり、出資する前に第三者に相談するべきだ」
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・ 「鉄ヲタ専用車両でーす」 暴走する一部鉄道ファンの行き着く果ては…
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by hkbstxsv0e
| 2010-02-15 20:25
入院先での口論から同室の患者をナイフで切り付けたとして、大阪府警北堺署は11日、殺人未遂容疑で、大阪市西成区萩之茶屋、無職、衛藤峰郎容疑者(63)を逮捕した。「殺すつもりはなかった」と一部容疑を否認しているという。
逮捕容疑は11日午前2時半ごろ、入院中の国立病院機構近畿中央胸部疾患センター(堺市北区)で、同室で就寝中の男性患者(64)=大阪府和泉市=の首や顔をナイフ(刃渡り約6センチ)で切り付けたとしている。男性は命に別条はないという。
北堺署によると、2人は結核病棟に入院しており、10日午後8時ごろ、男性に「せきがうるさい」と注意したことから口論になっていたという。衛藤容疑者は8日から入院していた。
【関連記事】
・ ナイフで襲われ高校生軽傷 殺人未遂容疑で無職男を逮捕 大阪府警
・ サンタ姿で会社社長襲い放火 殺人未遂容疑で43歳男逮捕
・ 電気コードで首絞められ女性死亡、男を逮捕 愛媛県警
・ 消費者金融発砲事件 強殺未遂容疑で2人逮捕
・ 京大病院で入院患者急変、高インスリン 殺人未遂で捜査
・ <大雪>車100台以上立ち往生 76人が避難 新潟市で(毎日新聞)
・ 下関市で「ふくの日」祈願祭(産経新聞)
・ 「時効廃止」案 月内にも答申(産経新聞)
・ 雑記帳 エゾシカ使った新メニューで目黒選手を応援(毎日新聞)
・ 東大、京都、慶應に同志社 ツイッター「なりすまし」横行(J-CASTニュース)
逮捕容疑は11日午前2時半ごろ、入院中の国立病院機構近畿中央胸部疾患センター(堺市北区)で、同室で就寝中の男性患者(64)=大阪府和泉市=の首や顔をナイフ(刃渡り約6センチ)で切り付けたとしている。男性は命に別条はないという。
北堺署によると、2人は結核病棟に入院しており、10日午後8時ごろ、男性に「せきがうるさい」と注意したことから口論になっていたという。衛藤容疑者は8日から入院していた。
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by hkbstxsv0e
| 2010-02-14 14:26
(13:30〜13:50)
《元厚生次官らに対する連続殺傷事件で、殺人や殺人未遂などの罪に問われたさいたま市北区の無職、小泉毅被告(48)の第8回公判が10日午後、さいたま地裁(伝田喜久裁判長)で始まった。この日の公判では弁護側の最終弁論が行われ、最後に改めて小泉被告が意見を述べる予定だ。一連の公判は今回で結審する》
《前回公判で検察側から死刑求刑を受けた小泉被告。これまでの公判では元厚生次官らを殺傷したことを認め、「子供のころに飼っていた犬のあだ討ち」などと説明したが、一方で「私が殺したのは、邪悪な心を持つマモノであると、今でも確信している」と、無罪を主張している。弁護側がどのような観点から小泉被告を弁護し、最終弁論を展開するのか注目される》
《起訴状によると、小泉被告は平成20年11月17日夜、さいたま市内の元次官、山口剛彦さん=当時(66)=宅で、山口さん夫妻を刺殺。翌18日夜、東京都中野区の元次官、吉原健二さん(78)宅で、吉原さんの妻、靖子さん(73)を包丁で刺して殺害しようとしたほか、元社会保険庁長官の横尾和子さん(68)と家族の殺害も計画したなどとされる》
《午後1時28分、さいたま地裁301号法廷には、すでに小泉被告が弁護人の前の長いすに座っている。白いジャンパーを着て、穏やかな表情。裁判長の方を見たり、検察官の方を見たりしている。伝田裁判長が開廷を宣言する》
裁判長「本日は弁護人の弁論を行います」
《小泉被告の弁護人が立ち上がり、最終弁論書の読み上げを始めた》
弁護人「被告人は本件犯行を私怨(しえん)、義憤としています。35年前に殺された愛犬チロのあだ討ちや、社会の不正への義憤などとしています。また、検察官は、計画的な犯行で、用意周到に準備されていて、動機も身勝手極まりないとしています」
《弁護人はまず、小泉被告の主張や検察官の主張を確認した上で、自分の主張を述べていく》
弁護人「まず、被告人の責任能力についてですが、妄想性障害に罹患(りかん)しており、心神喪失か心神耗弱状態にあったと考えます」
《小泉被告は、弁護人のこの言葉を顔色も変えずに聞いた。弁護人が、その理由を説明していく》
弁護人「動機の了解可能性が必要ですが…」
《「了解可能性」とは、犯人が正常な心理状態だったかどうかや、正直に動機を語っているかなどを検証するための考え方だ。一般には『了解』できない、あまりに異常な動機を述べている場合、心神喪失か心神耗弱だと考えることも可能と主張しているようだ》
弁護人「被告人の語る動機は了解可能とはいえません。犬の殺処分の恨みや不正への義憤などといった動機は、死刑を覚悟しながら人を殺傷するにはあまりに軽いものです」
《弁護人は、これまでの公判で明らかになった事実などを振り返りながら、35年前に愛犬を殺されたことにこだわる小泉被告の供述などが不合理であると強調した。さらに、小泉被告について責任能力があると結論づけた獨協医大越谷病院、井原裕教授の鑑定について、動機の分析などが不十分と厳しく批判する》
弁護人「井原鑑定は不十分な鑑定で重大な点に踏み込んでいません。『被告人が社会への不満を抱き、被害者意識が生じていった』といっても、なぜ不満が生じていったかに踏み込まないと鑑定にならない」
《弁護人は、井原鑑定が不十分な理由を整理して、まとめていく》
弁護人「まず、鑑定医と被告人の信頼関係が築かれていなかったし、井原医師は信頼関係の構築が必要とも思っていませんでしたし、不十分な診察しか行われていなかったのです」
《弁護人は、小泉被告の証言から鑑定が行われたのが9回で、そのほとんどが1回1時間程度だったとした上で、難しい点については踏み込んだ鑑定が行われなかったと強調した。特に、35年前の愛犬の話は聞きながら、ここ10年の小泉被告の心理状態について、あまり触れていないことを厳しく批判する》
弁護人「公判でも井原医師自身が『拘置所の中で被鑑定人(小泉被告)を怒らせても仕方がないので執拗(しつよう)に聞くことはしませんでした』と証言しています。さいたま市に転居してから10年間が重要なのに、そこについて深く聞いていないのです」
《さらに再び、動機の分析についても触れていく》
弁護人「愛犬のあだ討ちが、赤穂浪士や(イラクなど)悪の枢軸国の(対米?)報復と同一線上にあるとしていますが、それと愛犬チロの殺処分は同一線上には論じられません」
《さらに弁護人は、「妄想性障害」についての学術的な定義をあげて、小泉被告が妄想性障害に当たる可能性を再び強調。その後、今度は井原鑑定以外の精神鑑定を行わせなかった裁判所も批判した》
弁護人「不幸なことに、被告人の精神構造は解明するに至りませんでした。裁判所が精神鑑定を認めなかったのです。死刑ならば取り返しがつかないことになるのですから…」
《弁護人は、さらに弁論書の読み上げを続けていった》
=(中)に続く
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《前回公判で検察側から死刑求刑を受けた小泉被告。これまでの公判では元厚生次官らを殺傷したことを認め、「子供のころに飼っていた犬のあだ討ち」などと説明したが、一方で「私が殺したのは、邪悪な心を持つマモノであると、今でも確信している」と、無罪を主張している。弁護側がどのような観点から小泉被告を弁護し、最終弁論を展開するのか注目される》
《起訴状によると、小泉被告は平成20年11月17日夜、さいたま市内の元次官、山口剛彦さん=当時(66)=宅で、山口さん夫妻を刺殺。翌18日夜、東京都中野区の元次官、吉原健二さん(78)宅で、吉原さんの妻、靖子さん(73)を包丁で刺して殺害しようとしたほか、元社会保険庁長官の横尾和子さん(68)と家族の殺害も計画したなどとされる》
《午後1時28分、さいたま地裁301号法廷には、すでに小泉被告が弁護人の前の長いすに座っている。白いジャンパーを着て、穏やかな表情。裁判長の方を見たり、検察官の方を見たりしている。伝田裁判長が開廷を宣言する》
裁判長「本日は弁護人の弁論を行います」
《小泉被告の弁護人が立ち上がり、最終弁論書の読み上げを始めた》
弁護人「被告人は本件犯行を私怨(しえん)、義憤としています。35年前に殺された愛犬チロのあだ討ちや、社会の不正への義憤などとしています。また、検察官は、計画的な犯行で、用意周到に準備されていて、動機も身勝手極まりないとしています」
《弁護人はまず、小泉被告の主張や検察官の主張を確認した上で、自分の主張を述べていく》
弁護人「まず、被告人の責任能力についてですが、妄想性障害に罹患(りかん)しており、心神喪失か心神耗弱状態にあったと考えます」
《小泉被告は、弁護人のこの言葉を顔色も変えずに聞いた。弁護人が、その理由を説明していく》
弁護人「動機の了解可能性が必要ですが…」
《「了解可能性」とは、犯人が正常な心理状態だったかどうかや、正直に動機を語っているかなどを検証するための考え方だ。一般には『了解』できない、あまりに異常な動機を述べている場合、心神喪失か心神耗弱だと考えることも可能と主張しているようだ》
弁護人「被告人の語る動機は了解可能とはいえません。犬の殺処分の恨みや不正への義憤などといった動機は、死刑を覚悟しながら人を殺傷するにはあまりに軽いものです」
《弁護人は、これまでの公判で明らかになった事実などを振り返りながら、35年前に愛犬を殺されたことにこだわる小泉被告の供述などが不合理であると強調した。さらに、小泉被告について責任能力があると結論づけた獨協医大越谷病院、井原裕教授の鑑定について、動機の分析などが不十分と厳しく批判する》
弁護人「井原鑑定は不十分な鑑定で重大な点に踏み込んでいません。『被告人が社会への不満を抱き、被害者意識が生じていった』といっても、なぜ不満が生じていったかに踏み込まないと鑑定にならない」
《弁護人は、井原鑑定が不十分な理由を整理して、まとめていく》
弁護人「まず、鑑定医と被告人の信頼関係が築かれていなかったし、井原医師は信頼関係の構築が必要とも思っていませんでしたし、不十分な診察しか行われていなかったのです」
《弁護人は、小泉被告の証言から鑑定が行われたのが9回で、そのほとんどが1回1時間程度だったとした上で、難しい点については踏み込んだ鑑定が行われなかったと強調した。特に、35年前の愛犬の話は聞きながら、ここ10年の小泉被告の心理状態について、あまり触れていないことを厳しく批判する》
弁護人「公判でも井原医師自身が『拘置所の中で被鑑定人(小泉被告)を怒らせても仕方がないので執拗(しつよう)に聞くことはしませんでした』と証言しています。さいたま市に転居してから10年間が重要なのに、そこについて深く聞いていないのです」
《さらに再び、動機の分析についても触れていく》
弁護人「愛犬のあだ討ちが、赤穂浪士や(イラクなど)悪の枢軸国の(対米?)報復と同一線上にあるとしていますが、それと愛犬チロの殺処分は同一線上には論じられません」
《さらに弁護人は、「妄想性障害」についての学術的な定義をあげて、小泉被告が妄想性障害に当たる可能性を再び強調。その後、今度は井原鑑定以外の精神鑑定を行わせなかった裁判所も批判した》
弁護人「不幸なことに、被告人の精神構造は解明するに至りませんでした。裁判所が精神鑑定を認めなかったのです。死刑ならば取り返しがつかないことになるのですから…」
《弁護人は、さらに弁論書の読み上げを続けていった》
=(中)に続く
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by hkbstxsv0e
| 2010-02-12 21:42